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『すいません・・・私痴漢じゃないんです・・・』と弱々しい悲痛な声を出していた。

□ いい人・やさしい人のお話 3 □
360: おさかなくわえた名無しさん ID:u+bIB+nt

バス車内での出来事。
会社帰りの時間で混み合う筈の車内だが、運良く座れた。
俺は仕事疲れもあってか、席が空いた瞬間遠慮無しに座った。
やがてバス停に止まり、降りる人乗る人が行き交う中、
なかなかバスが発車しない。どうしたというのだ?

理由はすぐにわかった。障害を持った老人が最後にバスに乗ってきたのだ。
その老人は足腰が弱く、俺が座っている目の前の女性の人に抱きつくように
もたれ掛ってしまい、『すいません・・・私痴漢じゃないんです・・・』と弱々しい
悲痛な声を出していた。

当然バス車内の立っている人々は、俺の方へと一斉に注目していた。
口下手で親譲りの強面。一言で言えばとっつきづらいと第一印象でよく言われる俺は
そんな興味本位の視線に耐え切れず、『おっちゃん、ここ座んなよ。』と言った。

当然素直に座ってくれるだろうと思ってたので、さっさとどいて、
恐らくそんな善行の似合わなそうな俺をええ話や・・・的な眼差しで
見られる事が即座に予測された為、俺はそんな予測される眼差しを
避けるかのように、後部座席の方の手摺りへと向かおうとした。(続く)







361: おさかなくわえた名無しさん ID:u+bIB+nt

(続き)
ところが、『いや、あと3つ先のバス停だから大丈夫だよ・・・』とのたまう老人。
これでは俺が席を譲った意味が無いではないか!?てゆうか、この老人降りる時
どうするんだ?乗る時だってあんなに時間かかりやがったくせに。

軽いパニックに陥りながらも、『バスの揺れは結構凄いんだから、いいから座っとけって。』と
空けた席に押し込むように老人を座らせた。
『あ、ありがとうなぁ・・・』と老人も困惑の表情だった。そんなに似合わないのか?畜生。

そして、老人の降りるバス停になった。また俺に礼を言い、
バスを降りていこうとしたが案の定、ヨタヨタ歩きで足元がおぼつかない。
そんな姿の老人にイラつきすら感じた俺は、手を引いて降り口まで行ってやる事にした。
言われ飽きた礼を何度も言われながら・・・

予測を上回る車内全員の眼差しに耐え切れず、結局俺も老人とバスを降りた。
『アンタもこのバス停だったのかぃ?』と驚く老人。
『違うよ・・・なんか恥ずかしくて居られなかっただけだ。正直辞めときゃよかった。』
俺は偽善者とも見られるような視線が無くなった事もあってか、つい本音を吐いた。
『すまんのぅ・・・ただアンタに言われなんだらまた痴漢扱いされとった所だよ・・・
アンタのお陰だ・・・本当にありがとう。』と弱々しく苦笑していた。
『まぁいいよ。もういいから早く帰んなよ。』と言い、老人と別れた。
本心でうざったいからやっただけなのに、このスッキリ感と例えようの無い変な充実感で
一杯の俺は、そこら辺の居酒屋で一杯ひっかけてから帰る事にした・・・


363: おさかなくわえた名無しさん ID:94Z0i3PP

>>361
つーか不甲斐ないのはバスに乗ってる乗客だ!!
なんで拍手喝さいで迎えてやらないんだ!?
おまいは勇者だ。一目など気にする必要なし!!


364: おさかなくわえた名無しさん ID:1IiaaMJx

拍手喝采で頭に浮かんだんですが
譲る方が歌いながら軽やかに譲り
譲られるほうも歌いながら譲られる。
こういうシーンを見掛けたら拍手したい。指笛も鳴らしたい。
こんな体験をした人は是非教えてください。私は見たい・・・


365: おさかなくわえた名無しさん ID:JlUovV5m

>>364
コメディの見すぎ。



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[ 2015/03/25 21:30 ] その他 | CM(0)

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