人気記事
逆アクセスランキング
このサイトについて
このサイトについて

ソストラダーニエでは、相互RSS・相互リンクを募集しております。
ご検討いただける方は上記リンクを閲覧頂き、
メールフォームにてお問い合わせください。
RSS
RSSICON

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。





人気記事
「スポンサー広告」 カテゴリの関連記事
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | CM(-)

僕を見るおばあちゃんの顔は、どことなく寂しそうな気がした。

【感動の】心温まるいい話2【大作】
924: しょう ◆13s1wvfP.w 投稿日:2007/09/24(月) 22:48:31

それは僕が小学3年生の頃。秋の虫が優しく鳴き、心地よい風が吹く時。
まだ僕が小さな子供だった時のこと。

「おばあちゃん、運動会絶対見に来てね!」
「見に行くよ、
慶太が思い切り走るんだから応援しないとねぇ。」
明日は大好きな運動会、何度も何度も明日の持ち物を確認してる。
お姉ちゃんは高校があるらしいんだけど、お父さんもお母さんも見に来てくれる。
その日は興奮してなかなか寝付けなかった。
そんな僕に気付いたおばあちゃんがよってきて、
「早く寝ないと、一等はとれないよ」と言った。
「おばあちゃん、明日一等をとったら、新しいサッカーボール買ってよ」
「そうだねぇ、じゃあ一等をとったらだよ。だから、今日は早く寝な。」
「うん、おやすみ・・・」そう言って目をつぶっても、なかなか寝付けなかった。

翌日、僕は徒競走で一等をとった。
先生は、「すごく早かったよ」って言ってくれた。
でも、僕が本当に見てほしい人は、そこにはいなかった・・・。
お母さんが近づいてくる。「おめでとう」まずはお祝いの声をかけてくれた。 







925: しょう ◆13s1wvfP.w 投稿日:2007/09/24(月) 22:49:50

「おばあちゃんがね、今日家を出る前に倒れたのよ。慶太も運動会終わったら一緒に病院に寄ろうね」
僕が病院によると、おばあちゃんが弱々しい声でこういった
「慶太、運動会ごめんね。一等とったんだってね、今度約束のサッカーボール買いに行こうね」
「うん、一緒に行こうね」
それから、おばあちゃんと今日の運動会の話しをたくさんして、お母さんと一緒に家に帰った。
お父さんはお医者さんと少し話してから帰るらしい。

次の日、おばあちゃんは帰ってきた。僕は学校が休みだったので家にいた。
「慶太、ただいま」おばあちゃんが声をかけてくる。「おかえり!」と返事をした後、僕はニコッと笑って
「サッカーボール買いに行こうね。」と言った。
「わかってるよ、今日はもう遅いから、来週の日曜日に買いに行こうね。」
おばあちゃんが笑いながら返事をした。いつものおばあちゃんだった。
「慶太、今日はお寿司買ってきたから、すぐに手を洗ってらっしゃい。」お母さんが買い物袋見せてそう言った。
その時、バタバタと手を洗いにいく僕を見るおばあちゃんの顔は、どことなく寂しそうな気がした。


926: しょう ◆13s1wvfP.w 投稿日:2007/09/24(月) 22:54:57

約束の日曜日。僕はおばあちゃんと駅前のデパートに来た。
一つ一つ手にとって、サッカーボールを選ぶ僕に、おばあちゃんはこういった。
「もうすぐ慶太の誕生日だねぇ。」そう、来月は僕の誕生日だった。
「お誕生日のプレゼントも買ってあげなきゃね。慶太は何がほしい?」
「自転車!」僕はすぐにそう答えた。
サッカーボールを買ってもらえるだけでなく、ほしかった新しい自転車まで買ってもらえる。
僕は嬉しくてはしゃぎまわった。
「じゃあ、来月は一緒に自転車を買いに行こうね。」そう言って、おばあちゃんが僕の手を握った。
「うん!」僕は力いっぱい手を握り返した。おばあちゃんの手はとても温かかった。

家に帰ると、親戚のおじさんとおばさんが来ていた。お父さんとお母さんと一緒に、何かを話している。
「ただいま。」僕がそう言うと、お母さんが振り向いた。その顔は、なんだか悲しそうで、泣いているようだった。
「慶太、おかえり。今日はおじさんたちも来てるし、みんなで何か食べに行こう。」そう、お母さんが言った。
「慶太の好きなものでいいぞ。」おじさんがそう付け足してくれた。
その日、僕達はみんなで焼肉を食べに言った。みんなすごく楽しそうにお肉をたくさん食べている。
僕もすごく楽しかった、それでも僕はなんだか、あの時のお母さんの悲しそうな顔が、時々浮かんだ。 


927: しょう ◆13s1wvfP.w 投稿日:2007/09/24(月) 22:55:54

帰り道、僕はお父さんと手をつないで帰っていた。「・・・慶太」お父さんが話しかけてくる。
「おばあちゃんのこと、好きか?」
なんでそんなことを聞くんだろう?「うん、大好きだよ。」
「そうか」にっこりと、お父さんが笑いかけてきた。
「おばあちゃん、今日野菜ばかりでお肉全然食べてなかったけど、お腹すかないかなぁ?」
「大丈夫だよ、きっと・・・」その時、お父さんの手は、とても力強くギュッと握られた。 


928: しょう ◆13s1wvfP.w 投稿日:2007/09/24(月) 22:56:50

そして、明くる日。学校から帰ると、お母さんがこう言った。
「慶太、おばあちゃんのとこに行こう。」
おばあちゃんはまた病院に行ったようだ。お母さんが隠しきれないような、すごく悲しそうな顔をしている。
「うん。」と、そう答えた。本当はたくさん聞きたいことがあった。
「おばあちゃん、どうしたの?」とか「昨日ご飯食べてなかったから?」とか。
でも、お母さんの顔を見た僕は、そう答えることしかできなかった。
タクシーが大きな病院の前で止まる。前におばあちゃんが入院した病院だ。
僕とお母さんは、ゆっくりと、おばあちゃんのところに向かった。
お父さんがじっとおばあちゃんの側のイスに座っている。おじさんとおばさんが、その横で、じっと立っている。

僕はおばあちゃんの側に言って、こう言った。
「おばあちゃん、どうしたの?自転車一緒に買う約束したよ。早く一緒に帰ろうよ。」
なんで僕はこんなことを言ったのか、僕は何となくわかっていたのかもしれない。
たぶん、僕はおばあちゃんの体のことに気付いていて、気付いていないふりをしていただけだった。

「僕が欲しかったのはサッカーボールじゃない。」
「僕が欲しかったのは自転車じゃない。」
「僕が欲しかったのはおばあちゃんと一緒に過ごす時間。」 


929: しょう ◆13s1wvfP.w 投稿日:2007/09/24(月) 22:57:59

おばあちゃんがゆっくりと僕のほほをなでた。
その手は非常に力なく、けれどもとても温かい手だった。
僕の涙が、おばあちゃんの手を濡らす。おばあちゃんがにっこりと笑う。
「自転車、気をつけて乗るんだよ。」おばあちゃんがそう言った。
「わかったよ、だからおばあちゃんも一緒に自転車で散歩に行こうよ。」
おばあちゃんが目をつぶって、またにっこり笑う。おばあちゃんは笑顔のまま、返事は返ってこない。
お父さんたちがこらえきれずに、泣き出した。僕はずっとおばあちゃんの手を握ったまま・・・
「温かいなぁ」少しずつ冷えていくおばあちゃんのぬくもりは、いつまでも僕の手に残る。

後で、僕はお母さんに聞いた。おばあちゃんは、もう自転車を買っていたこと。
それは、僕が前に一度デパートでかっこいいなぁと言っていた自転車だった。
「大切にしなさいね。」お母さんがそう言って僕に渡した。 


930: しょう ◆13s1wvfP.w 投稿日:2007/09/24(月) 22:59:29

それから僕は、いつもおばあちゃんのお墓参りに行く時は、この自転車で行くようにしている。
あれから年月がたって・・・それでもまだ、僕はおばあちゃんの自転車を使っている。
今日もおばあちゃんのお墓に寄ってきた。
僕の体は大きくなって、おばあちゃんに買ってもらった自転車では、小さくなっていた。
だから、この自転車で来るのは今日で最後。自転車は、家で大切に置いておくことになった。
傷だらけの自転車が、おばあちゃんとの思い出を蘇らせる。
あの時の笑顔を僕は覚えている。
「本当に大切なのは、自転車じゃないよね。」おばあちゃんのお墓の前で、僕はそう言った。
・・・そう、本当に大切なのは、おばあちゃんとの思い出と、あの笑顔だ・・・
ふっと、おばあちゃんが、あの笑顔で笑いかけてきた気がした。
僕はにっこりと笑い返して、自転車にまたがる。

それは真夏の暑い日、セミが力強く鳴き、太陽が僕の笑顔を照りつける時。
僕が少しだけ大人に近づいた時のこと。


931: しょう ◆13s1wvfP.w 投稿日:2007/09/24(月) 23:01:35

>>930はエピローグのようなものです

ありがちな話しですが、お粗末さまでした



人気記事
「祖父母」 カテゴリの関連記事
[ 2014/09/08 21:30 ] 祖父母 | CM(0)

■コメント

■コメントの投稿



上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。